冨澤ファームが手がけるマンション『ファームサイドヒル キタノ』
三鷹にある『ファームサイドヒル キタノ』。名前の通り、畑の隣にあるマンションです。実はここ、冨澤ファームが手がけているマンション。東京でも大家そして入居者同士でつながりを作りたいと思い運営しているマンションです。
ここ三鷹市は市街地化の方針から多くの農家が農地を宅地に転用した、と援農のコラムでもご紹介しましたが、宅地転用をする理由は行政の方針だからだけではありません。土地にかかる相続税を農産物生産で賄うことが難しいんです。そのため冨澤ファームでも一部土地はマンションにするという選択をとりました。
ただ、せっかく大家をするのだったら、冨澤ファームだからこそできる強みを活かしたい。
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そういった思いから畑の隣でつながりを楽しむマンションというコンセプトを思いつきました。
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マンションの畑では野菜を育てることができます。
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そしてマンションでは冨澤ファームが企画するイベントを楽しむこともできます。例えば七夕になるとエントランスに笹の葉を用意。みんなで願い事を書いたり、ハロウィンになると冨澤ファームのかぼちゃで作られた飾りを置いたり。四季を楽しむちょっとしたサプライズをしています。
野菜が多く採れたときは、エントランスに冨澤ファームで採れた新鮮な野菜が置いてあることもあります。掲示板に告知しておいて、当日置いておくと、大人気であっという間になくなってしまいます。
今の時代ではちょっと珍しい大家さんのちょっとしたお節介が楽しめるマンション。冨澤ファームにとっての豊かさは、「ちょこっとした自分たちのお節介で人々が幸せになること」。色々な取り組みをして少しでもたくさんの人に幸せになって豊かに暮らしてほしいと考えています。
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『ファームサイドヒル キタノ』では他にも面白い取り組みがあります。それは「コンポスト」。コンポストとは「堆肥」や「堆肥をつくる容器(composter)」のことです。マンションに住む家庭から出るゴミを一年熟成し、冨澤ファームの肥料にしています。冨澤ファームではもともと大学から落ち葉を譲り受けたり、大学馬術部の馬場で出た馬糞を肥料にしています。使えるのに捨てられてしまう家庭ゴミも有効活用し、コンポストボックスを手作りしてマンションに設置しました。マンションに住まわれてる方にとってはゴミ袋の節約にもなりますよね。
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畑だけでなく、マンションでも住民交流を大切にした場づくりを行う冨澤ファーム。今後もさまざまな場づくりを通して、地域を盛り上げていきたいと考えています。