
畑のオープンキャンパス3周年記念回
【第37回、2025年1月は、畑のオープンキャンパス3周年記念回!】
毎月第四土曜日に開催される冨澤ファームの「畑のオープンキャンパス」が、2025年1月で3周年を迎えました。ファームメンバーのムーが当日の様子をレポートします♪
【64名が集結!冨澤さんの号令でイベントがスタート】
写真:作業場に集合!約半日、ともに過ごすメンバーとの顔合わせタイムです)
「今日も1日、宜しくお願いします!」
快晴となったイベント当日、冨澤ファームの園主・冨澤剛さんの元気な号令でイベントがスタート!
年間1,000人以上の人が訪れる、都会のオアシス的農園の冨澤ファームでは、3年前の2022年1月から、毎月第4土曜日に畑を開放した援農イベント「畑のオープンキャンパス」を開催しています。
「野菜だけでなく、人の笑顔もつくりたい」という園主・冨澤剛さんの思いで始まった畑のオープンキャンパス。
約半日を通して子どもから大人まで、農作業の経験がない人でも、農家である冨澤さんのもとで、楽しく農作業を体験することができます。
【まずは、恒例の援農からスタート!】
この日のオープンキャンパスは、都内を中心に60名近くが参加。
特別回ということもあって、いつもより、子どもたちの姿が多く見られました。
イベント最初は、畑のオープンキャンパス恒例の援農からスタート!
畑での作業と出荷作業場での作業、どちらか好きな方を選択して、援農開始です。
(写真:まずはみんなでキャベツの抜き方を教わります♪)
畑チームの作業は、収穫済みのキャベツの根を抜く作業。
抜いた根っこは、リレー形式で一か所に集めて、お片付け。
援農ならではの共同作業で、初めましての人とも一気に仲良くなれますね!
(写真:みんなで体を動かして、キャベツの根っこリレーを楽しみました!)
作業場チームは、ネギやかぶを出荷するための洗浄作業や袋詰め作業をお手伝いします。
ネギは洗浄、計量、袋詰めに役割を分担し、テキパキと出荷準備が進んでいる様子。
かぶの洗浄は、葉っぱごと洗える専用の機械を使ってスムーズに。こちらも、洗浄、計量、袋詰めと、自然と役割分担をされていました。
(写真左:機械で洗浄したかぶ。次は計量作業に移ります♪)
(写真右:ネギは上部を切って長さをそろえてから、袋詰めします)
「子どもへの食育を目的に参加したけれど、私の方が熱中しているかも」
そう語るのは、江東区から参加したAさん。農作業を体験するのは初めてで、お子さんが通うインターナショナルスクール仲間と初参加。
Aさんがはまった作業は、玉ねぎの除草作業。
苗の際に生えた小さな雑草1つ1つを、手作業で丁寧に抜いていきます。
潮干狩りが趣味と語るBさんも、草取りに熱中している様子。
「草取りはまるで潮干狩りのよう。今まで畑とは全く関わりがなかったけれど、趣味と似ている楽しみ方を知り、また冨澤ファームに来て農作業をしたいと思った。」
(写真:畝間に広がる雑草を手際よく抜いていくBさん)
農作業経験がなくても、自分なりの楽しみ方を覚えられるのが冨澤ファーム。
都内でも随一の援農ボランティアが集う冨澤ファームだからこそ、多様な背景をもった人たちと会えるから、出来ることなのかもしれません。
【待ってました!冨澤ファーム名物 “賄い” の時間】
冨澤ファームの魅力はヒトに限らず、援農とセットで用意してくれる ”賄い” にもあります。
賄いは畑のオープンキャンパス当初からある名物!
管理栄養士や栄養士を目指す学生など、回ごとに料理長が変わり、冨澤ファームで採れる旬野菜をメインにした料理を振舞ってくれます。
今回の料理長は、武藤総司令ならぬ、「ゆかどん」さん!
管理栄養士としてメニュープランニングなどをする一方、会社経営をしているファームメンバーです。
▼ 3周年記念回 特別メニュー一覧
・ガパオライス
・旬野菜のロースト ~ナッツペーストを添えて~
・野菜と春雨のナンプラースープ
・カオマンガイ
・ナッツとチキンのグリル
「冨澤ファームの賄いで、旬の野菜を美味しく食べる方法を教わっています。」
そう語るのは約1年前から畑のオープンキャンパスに参加するCさん。
「農作業を手伝ってもらった後は、温かいごはんでもてなしたいんです。」
園主・冨澤さんの想いは賄い部のメンバーに受け継がれ、毎回異なる料理を振舞ってくれます♪
【冨澤ファームはまさに “畑の学校”。サタデーカレッジで視野を広げよう】
お昼ごはんの後は、冨澤ファームプレゼンツの人生講座「サタデーカレッジ」の時間。
1年前から、年に数回のペースで冨澤ファームに集う個性的なメンバーから、それぞれが歩んできたライフストーリーや、趣味や仕事で培ったスキルを教えてもらう時間です。
今回の講師は、2023年の6月から翌年12月までの17か月間、アメリカのカルフォルニア州で「CSA」を学び、昨年12月19日に帰国したさえぴーさん。
(写真:講義冒頭、アメリカの地理を説明するさえぴーさん)
渡米前に卒業した大学は、農業も学べる国際系の大学で、「学校のカリキュラムで北海道の農家に訪問した時、生産規模至上主義の農業現場に衝撃を受けた。」と話します。
「中山間地域が多く、多種多様な経営方法のある日本の農業を、生産規模ではなく「ヒト」で農産物が売れる仕組みを作りたい!」
そう思った矢先、農家から年間契約で農産物を購入するCSAと出会い、卒業論文のテーマとして研究を開始されました。
論文作成後は、CSA発祥の地であるアメリカで先進的な取り組みを学びたいと一念発起。
若者の留学支援制度を使い、年間500人以上の就業者がいるアメリカ・カルフォルニア州の大規模有機農場でインターンを始めました。
報告会では、インターン先の農場の紹介やCSAについての講義を披露。
質疑応答の時間には、「CSAで出来る農家への還元はなんだろか?」「日本でCSAは広まると思うか?」といった質問が。
「アメリカでCSAを学び、ヒトで売る農業の仕組みがわかった。今後も農業現場から、農家を応援していきたい。」
質問に答えながら、今後の展望を力強く語るさえぴーさんの表情は、未来への希望にあふれていました。
【お誕生日おめでとう!ファーム特製ケーキでお祝いの時間】
サタデーカレッジも終わり、いよいよお開きの時間に。
と、思った矢先!賄い部のメンバーたちが「さえぴー、いばちゃんおめでとう!」と口をそろえて、お手製のお誕生日ケーキを運んできました。
サタデーカレッジで講師を務めたさえぴーはイベント前日に、冨澤ファームメンバーで研究職をしているいばちゃんは数日前に誕生日を迎えるということで、思いやりあふれる園主・冨澤さんからケーキのプレゼントが登場!
冨澤ファームの「ハタケブレッド」をメインに、季節のフルーツ盛り合わせとともに、みんなでバースデーソングを合唱!
「ぜひ、皆さんも野菜が主役のハタケブレッドを食べてみてください」
冨澤さんの号令で、ケーキはみんなで食べることに。
「とうもろこしの味がする!」「野菜が主役のケーキを食べるのは初めてで嬉しい」
3周年記念の今回も、終始、学びと発見、そして新たなヒトやモノとの出会いに喜びのあふれる時間となりました。
〇編集後期
改めて、冨澤ファームさん。畑のオープンキャンパス3周年、誠におめでとうございます!
年間1,000人以上の人が集まる冨澤ファームの魅力は、なんといっても園主・冨澤剛さんのお人柄にあると常々感じています。
「野菜だけではなく、人の笑顔もつくりたい。」と語る冨澤さん。
都市農業を応援する1人の都民として、新たなスタイルといって過言ではない冨澤さんの経営スタイルに、伺う度に学びと発見をもらっています。
今後も冨澤ファームのファンとして、1人の援農者として、ともに笑顔をつくるお手伝いができたらいいな。
そんなことを強く感じた、畑のオープンキャンパス3周年記念回でした!
最後までお読み頂きありがとうございました♪
ファームライター むー